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カフェと囲碁 ひだまり

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夜囲碁に対しての想い

2020.12.18 fri
ひだまりについて
夜囲碁に対しての想い

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
Mayuです。ひだまりの店主です。
久しぶりのブログになりました。

ふと、夜囲碁についてちゃんと語ったことがなかったな。と思い、
想いを綴ることにしました。
なぜかというと、来年ひだまりは生まれ変わる予定で、夜囲碁も継続するかどうか悩んでいるからです。
言葉にすることで、自分自身も振り返り、見えてくることがあるのではないかと思って、
文字にすることにしました。

ひだまりがオープンしたのは2017年5月ですが、夜囲碁をはじめたのはたしか6月です。
碁石洗わナイトという碁石洗いイベントの後にはじめた、最も定着しているイベントです。

まず、夜囲碁とは?
「棋力関係なく囲碁を楽しみたい、会社帰りの方がつどう囲碁会」です。

なぜ始めたかといいますと、夜に打ちたい人が打てる場所がないと気が付いたからです。
碁会所という場所は基本的に平日の昼間は、お仕事引退された年配の方がいらっしゃっています。

なので、日ごろのルーティンが、13:00開店とともにきて、
今まで仕事してた時と同様、18:00くらいに家に帰る。
そのため、18:00以降はほとんど人がいない。閑散としている状態なんです。

ではどうしたら会社帰りに立ち寄ってもらえるのか?
現役でお仕事されている方々だって、仕事のあと打ちたい!って思う人いるのではないか?

そう思って曜日を「木曜日」に設定して、夜23:00まで打てる夜囲碁をはじめました。
なぜ木曜日か?といいますと、
当時は「目黒朝囲碁」という会が水曜日に開催されており、
水曜日の夜は厳しい、金曜日はたいがい飲みにでかける。
木曜日はあと一日頑張れば週末でお休み!という方が多いのかなと思ったからです。
これは私のOL歴10年の間にそういう気持ちだったなーというところから木曜日に設定しました。

そしてコンセプトである「棋力関係なく」というところがポイントです。
それまでの碁会所は(私が継いだ母の碁会所)、棋力関係なく囲碁を楽しめる人は多くありませんでした。
この人とは打ちたい、この人は強すぎる、弱すぎるから打ちたくない。
そう言われたことも多々あります。もちろん、どんな棋力でも打ちたいと言ってくれる方もいました。

当時の私の棋力は、おそらく15級前後だったと思いますが、
それくらいの棋力でも、めっちゃ強い人でも、
とにかく囲碁を打ちたい、楽しみたい。

つまり、
【囲碁を通じたコミュニケーションをとりたい】そう思ってくれる人たちに来てほしい。
そんな想いから【棋力関係なく囲碁を楽しめる人】としました。

囲碁を頑張って普及したいと言っている人たちのなかには、ちぐはぐな方だなという印象を受けた方もいます。
広めたいというわりに、棋力が弱い人に対して圧力をかけたりする人です。
そんなことしたら、囲碁やりたくなくなるよ。。
という経験も、碁会所時代に経験しました。

そういう気持ちがあるから、級位者にやさしく、
それなりに有段の人たちが来なくなったのだと思いますが、
私はそれはそれで致し方ないことだと思っています。
全員に愛されることなんて不可能で、私が全力で想いを伝えて、結果届かなければ仕方がないことです。
来てくれた方に愛情を伝えるだけの話です。

なので、「棋力関係なく囲碁を楽しみたい方」としました。

夜囲碁を始めてから、たくさんの方が来てくれました。
いまはひだまりのインストラクターであるつかさを始め、
囲碁をやったことない人も、いろんな国の囲碁の代表の方も、外国人も、近所の人も、
たくさん来てくれました。

昼にしか来ていなかった年配のお客様も、
色んな人と打ててたのしい!と言って、夜遅くまでいてくれるようになりました。
食事をしたり、お酒を飲んだりしてくれるようになりました。
会社の囲碁部で、夜囲碁に参加してくれる方もでてきました。

ひだまりが「夜囲碁」をやらなければ、
囲碁を始めなかった方もたくさんいます。
夜囲碁に対する私の想いですが、来てくれたお客様にこういいたい。

「イベントを育てていただいてありがとうございます」

お客さんが来なければやめてたかもしれない。
ひだまりを作ってから私と出会ったひとたちは、
すでに「店主」である私を見ています。

そのため、数カ月前まで朝から晩までパソコンの前に座り、
山積みの書類に目を通し、上司の機嫌を伺い、くたくたになって帰る私の姿は想像できなかったことでしょう。

イベントなんてやったことがなかった元OLの私が、
自信をもって始めからイベント運営なんてできませんでした。

しかし、周りのお客様が足しげく通ってくれたり、
こうしたらいいんじゃない?とアドバイスをくれたり、
海外からお客さんがきてイベントやってくれてありがとうと言ってくれたり。

色んな曜日で営業してみて、人がこないときは閉めたり、
その都度状況に合わせて変えてこれたのも、常に成長させてくれたお客様のおかげだと思っています。
だから、夜囲碁に対しての想いは深く、
続けていくならば、これからも楽しんでいただけるようなものにしていきたいと思っています。

いつも「夜囲碁やります!」という話しかしていなかったので、
ちゃんと経緯を伝えたいと思ってブログに書きました。

コロナで時短営業が1月11日まで延長されて、
これから私が新たにやろうとしていることも、うまくいくか全くわからない状態になりました。
夜囲碁をやる意味は果たしてあるのか?と思う日も出てきました。
予約がキャンセルになり、インターネットの恩恵をうけ自宅でPCで対局することだって容易です。
それでもやる意味あるのか。。。?

最後に一つだけ言えること。

ひだまりは、内装もイベントもウェブサイトも、すべて想いの総和で作られています。
しかし、言葉が足りない、伝えきれてないことがあったり、
詰めが甘くて内容や良さがうまく伝わらなかったり、
イベントや挑戦したことが失敗することもたくさんあります。

しかし、そういった苦い経験がなければ、
ひだまりでしかできなイベントも生まれない。
お客さまが楽しめる新しいものも生まれない。

だから私たちは挑戦を辞めません。

当たり前だったものが、当たり前じゃなくなった2020年。
きっと、私たちが当たり前にしていたことを、
気持ち新たに考えるチャンスをもらえたのかもしれません。

来年は新しい形に生まれ変わると思いますが、
それについての経緯は、またお話できるタイミングでブログに綴ります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さまとお会いできる日を心待ちにしております。

Mayu